卒園記念の掛け時計

古くは浮世絵の版木に使われ、近代では、楽器や食器、定規などの道具にも使われ、艶のある光沢が美しいため、高級家具等によく用いられる山桜の木を32cmの丸形に切り出し、内側を斜めに丸く一段彫り込んだところに桜の花と花びらをペアウッドから切り出して配し、さくら保育園のシンボルとなるような時計にしました。ご依頼の卒園記念のプレートも中央下部に設置しました。
時刻目盛りの数字は、誰にでも読み取りやすいと言われているユニバーサルデザインの数字をメープルからひとつずつ切り出し、その立体的な陰影で視認性が大変よくなっています。分・秒目盛りは、5分おきにメープルを丸く切った部材に分・秒の数字をレーザー刻印して配置、それ以外の分・秒目盛りは白い樹脂の丸棒を埋め込んで、時刻を読み取りやすいようにしています。針は先が細くなったストレートデザインで長針と短針は白色、秒針は金色です。
仕上げは、木のもつ色合いや木目の印象を損なわないよう、蜜蝋クリームを塗って仕上げています。
ムーブメントには、セイコークロック株式会社製のものを使用しているので、安心してお使いいただけます。そして、カチコチ音のしない滑らかな動作のクオーツ時計（スイープ）なので、静かにご利用いただけます。また、壁に取り付ける際に使用するフックなども背面板に当たらないように取り付け金具周辺も彫り込んであります。壁へのあたり部分は、壁を保護するようにフェルト仕上げになっています。
保育園のホールでご使用になるということでしたので、落下防止のワイヤーが取り付けられる金具も設置しました。