オカメインコ19（ブナと檜）

おちゃめなオカメインコがあなたに話しかけてきそうな…そんなイメージで作ったブナの木の掛け時計です。羽は檜の木目を生かして切り出し、オニキスをまあるくつぶらな目に用いました。ブナは日本の温帯林を代表する樹木で、北海道南部、本州、四国、九州に広く分布しており、その実は多くの哺乳類の餌となっています。そんなブナをコンパクトに切り出しチークパッチと嘴をマホガニーで表現してかわいい印象の時計にしました。冠羽も本体と同じブナで作り、お好みの向きに変えることができます。羽に使っている檜は、福島県以南から九州にかけて生育し、寺社建築をはじめ高級建築材として使われるほか、耐湿・耐水性が良くお風呂などにも利用されてきた日本人としてなじみの深い木です。
大きさも手ごろですのでちょっとした空間に掛けることができ、インテリアのアクセントとしても楽しめます。時刻目盛りには赤色のチェコビーズを用い、針は黒色で仕上げました。数字は、美しい深い紫色のチンチャンからひとつづつ切り出して制作しましたので、立体的で見やすくなっています。チンチャンとは聞きなれない木の名前ですが、手違紫檀（てちがいしたん）で呼ばれる木のタイでの呼び名です。深い紫色が味わい深い重硬な木で、無垢板はなかなか入手できない希少な木材です。また、それぞれの木の味わいを損なわないように蜜蝋クリームを塗って仕上げています。チークパッチと嘴に使ったマホガニーは高級家具や、彫刻の材料として主に使用され、木造の帆船の建造や船室の内装などにも利用されてきた木です。オカメインコが好きなお友達の結婚祝いやお誕生日、新居の時計として人気です。また、それぞれの木の味わいを損なわないように蜜蝋クリームを塗って仕上げています。
ムーブメントは、電波時計を使用し、電池をセットするだけで、すぐに使えるようになっています。また、可能な限り無垢板の中に埋め込み、壁に取り付けたときのでっぱりを少なくするようになっています。ムーブメントのまわりに隙間があるのは、将来のムーブメント交換の際にどのようなものとでも交換できるようにとの配慮から大きめに加工しています。壁へのあたり部分は、壁を保護するようにフェルト仕上げになっています。