オッとけい

日本を代表する樹木で耐朽性、保存性がよく最良の材質の木とも言われるけやきは、お寺や家の大黒柱に好まれて使われる建築材としてだけでなく、太鼓や和家具の最高級品としても重用されています。そんなけやきを垂直方向を斜めにすることで、まるで倒れそうな印象になるように切り出し、オットセイを配して倒れそうな時計を支えるコミカルなデザインの時計に仕上げました。

一方の耳（外皮部分）を残して切り出したけやきには流れるような木目があり、波のようにも見え、オットセイと相まって海の印象も感じることができます。時刻目盛りは手違い紫檀とも言われるチンチャンをひとつひとつ糸鋸で切り出しました。数字はコミカルな印象を損なわず、且つ読みやすい字体にしてあります。

支えているかのようなオットセイはブラックウォルナットの無垢材を切り出しました。また、転倒防止台もブラックウォルナットで作成してあり、横からスライドさせてはめ込むだけです。転倒防止台の上にはもふもふ感が可愛いアザラシの赤ちゃんが乗っています。アザラシの赤ちゃんはシルキーな輝きを持つトチで作ってあります。また、台に差し込んでいるだけなので、好きな向きに回転させることが可能です。

しかも、転倒防止台を外せば、掛け時計としても使用できます。掛け時計として使用する時のために背面の壁へのあたり部分は、壁を保護するようにフェルト仕上げになっています。

ムーブメントは、カチコチ音のしないクオーツ時計のスイープを使用しているので、寝室の時計にもご利用いただけます。ムーブメントに電池をセットして、後ろの針回しで時刻合わせをするだけで時を刻み始めます。