富士山（赤富士・紅富士）

北海道産のカバザクラの無垢板を使用した大きな掛け時計です。赤みの心材がまるで「赤富士・紅富士」のように見える木目をそのまま生かし、雄大な景色を観賞できる大きな掛け時計にしました。また、木目には縮み杢が現れており、まるで薄雲が朝日を受けて流れゆく様のようで、景色に躍動感を与えています。「赤富士」は葛飾北斎の浮世絵版画「冨嶽三十六景」の「凱風快晴」でも有名で、主に晩夏から初秋にかけて、早朝に富士山が日光で暗褐色に色づいた状態とされています。一方で、「紅富士」は真冬の朝夕、雪が積もった白い斜面が光で照らされ、鮮やかな紅色に染まった状態のことです。

時刻の目盛りには、朝日の赤い光をイメージして、赤メノウとガーネットを使用しました。赤メノウには何か新しいことに挑戦したい時や、現状を変えたいという行動をおこさせるパワーを持っているとされています。１月の誕生石としてよく知られるガーネットは、『実りの象徴』とされ、どんな困難や大きな課題を前にしても、持ち主に忍耐力を与えて前向きに乗り越えるようサポートしてくれる石で努力の成果を実らせて、成功へと導いてくれるといわれています。

ムーブメントは、静かな時の流れを感じられるようクオーツ時計のスイープを使用しています。また、可能な限り無垢板の中に埋め込み、壁に取り付けたときのでっぱりを少なくするようになっています。壁へのあたり部分は、壁を保護するようにフェルト仕上げになっています。また、壁に取り付ける際に使用するフックなども時計に当たらないように取り付け金具周辺も彫り込んであります。